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You-us レク講師の活動報告ブログ

『臨床美術』~できた!の成功体験で気持ちも上がる~

アート
教室名 : 臨床美術 (月1回開催)
実施施設:多摩市内のデイサービス 様
開催日:2016年5月16日月曜日
レク講師:伊與田先生

「臨床美術」とは、独自のアートプログラムに沿った創作活動を通じて認知症の
症状改善を目的として開発されました。
医療・美術・福祉の壁を超えたアプローチが特徴です。
では、講師の伊與田先生の活動レポートをご紹介します。

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●本日やった内容
「フロッタージュパズル」
フロッタージュ(擦り出し)とは、凹凸のある物の上に紙を乗せ、上から擦るように描き、
下の模様を浮き出させる技法です。子供の頃の遊びを思い出させるこの技法を使い、
切ったり貼ったり描いたりして制作を楽しみます。
臨床美術 臨床美術

●参加者さんの感想
2回目の参加者様、「手と足がしびれるみたいな感じで調子が悪いの、出来るかしら?」と
おっしゃり心配しましたが、細かい作業も難なくされ「制作中はしびれているのを忘れていたわ」
と笑って下さいました。「出来ないよ」とおっしゃっていた男性の方も制作し始めると黙々と
手を動かされ「茶色く描いた所が面白いですね」と申し上げると笑顔で「有難う」と返して下さいました。
臨床美術  臨床美術

●講師の感想
転んで左手を骨折されても娘さんと参加して下さったのですが、やはり右手だけでは思う様に
作業が出来ないせいか、転んだショックや環境の変化のせいかいつもより元気が無く、意欲が低下
しているご様子で手が進みません。簡単に書かれていたサインもなかなか書けず心配が残りました。
娘さんもお母様のことが歯痒く思い、気になって集中出来ないご様子でしたが、途中からご自身の
制作に集中され「面白かった」「楽しかった」と言って下さったので、少しでもファミリーケア出来たのかな
と嬉しく思いました。来月はお元気になられていることを願っています。
臨床美術  臨床美術

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怪我のショックやできるかという不安の中、作品を仕上げていく中で気持ちも上向きになり
自信につながっていったのでしょうか。
不安が大きいほど、“できた”体験がより素晴らしく輝いていたと思います。
ご利用者様のみならず、ご家族の安心へもつながったレクとなりました。 (三原)